股関節周辺の疼痛

股関節自体に痛みがある人はほとんどいません。

 

寛骨臼が削れて痛い や 大腿骨頭が変形して痛いということはないということです。

 

多くは、変形などの構造的変化に対して、周囲の滑液包や神経などメカニカルなストレスが発生して痛みが発生することで痛みが発生します。

 

なので、変形性股関節症であっても疼痛の訴え方は多種多様です。

 

大腿の前面や外側に痛みがある場合、これは外側大腿皮神経の領域になります。この神経は大腰筋と腸骨筋の間を走行して、腸骨筋の上を走行する神経で、鼡径靭帯を通って滑走してきます。その神経の上には骨盤臓器が乗っかっています。ちなみにこの神経は腸骨筋膜内を走行することになります。

 

ここで痛みがある場合、長時間の座位や夜寝ていて痛くなってくるという訴えがでてきます。さて、これはなんででしょうか?

 

腸骨筋は座位にて短縮位となります。骨盤前傾や腰椎コントロールをするために、座位にて筋膨隆を繰り返します。さて、そうすると、腸骨筋膜内圧が上がってきます。その運動が過度であれば、腸骨筋循環不全と外側大腿皮神経の滑走不全が起きてきます。

 

大腰筋は腸骨筋は腸腰動脈によって栄養されますが、この血管が骨盤底にあるためか、腸腰筋のスパズムは長期化しやすい傾向にあるようです。

 

さて、これらによって外側大腿皮神経はテンションが加わり痛みが発生します。座位はもちろんですが、股関節の伸展にてもテンションが入り痛みます。そのために寝てて痛いとなります。

 

股OAの場合は腸腰筋のスパズムが起きやすいのはご存知の通りです。なので、この問題も発生しやすいです。

 

これら神経性の痛みは時間の経過によって増強することがあります。訴えとしては、同じ姿勢を取っていられないというようなふうですね。

これは自分の手を腕枕にしていたときに段々痛くなってくることでもイメージできますね。

 

また、股関節をほとんど動かせない動かすと痛い場合には、股関節関節包の内圧が高まっている可能性があります。これに対しては股関節のアライメントのチェックと臼蓋との関係をしっかりチェックすることが必要になります。

 

股関節だけでも痛みの種類はいろいろです。これをやっておけばいいというものはありませんが、まずはアライメントのチェックと周囲の筋や関節包、神経、血管のチェックができると世界が広がってきますね。