距骨の重要性2

こんにちは、コリハスタッフの山本です。

 

今日はとても天気が良く、行楽日和ですね!!

 

長野県はぐんぐんと気温が下がっており私の住む伊那市でも紅葉が始まっています。

 

近くの西駒ケ岳は今紅葉の見ごろを迎えており、毎週観光客がたくさん来ているようですよ☆

 

もう頂上にはうっすら雪もつもっていて、あっという間に冬の気配が近づいています。

 

 

 

さあそんなわけで今週も距骨について書いていこうと思います。

 

前回のブログをご覧でない方はこちらから!

 

私の担当している距骨骨折の患者さんは、先日から荷重開始となりました。

 

まずは1/3荷重で10日毎に1/3ずつ増やすようDrから指示が出ました。

 

ここで考えていきたいのが筋トレについてです。

 

これまで1か月程度ギプス固定しており完全免荷だったため当然筋力低下をきたしています。

 

そして、自他動でのROMexの許可もでており徐々に関節に動きを出していいところまで来ています。

 

そこで数年前の私だったら、非荷重下で徒手抵抗による足関節底屈や背屈の筋トレを行っていたと思います。

 

荷重してないんだし、筋力低下してるから筋力つけなきゃ!って。

 

筋収縮をさせることにばかり目がいって、関節に対してどのような影響があるか考えていなかったのです。

 

 

 

 

関節には常に主動作筋と拮抗筋の両方の作用により圧縮がかかっています。

 

筋収縮が強ければ強いほど関節にかかる圧縮力は強くなるわけですが、実際にどの程度の力が関節に加わるのかご存知でしょうか。

 

下腿三頭筋の作用を例に考えてみたいと思います。

 

 

下の図のように、体重40㎏の人が片脚立位で爪先立ちをすると仮定します。

BiNI 旧Aコースセミナー資料より

その時足指から関節までの距離が15㎝、関節から下腿三頭筋までの距離が5㎝とすると、

 

Fで示される下腿三頭筋の力は

 

5㎝×F=15㎝×40㎏

   F=(15㎝×40㎏)÷5㎝

   F=600÷5

   F=120㎏となり下腿三頭筋は120㎏の力を発揮することになります。

 

そして関節合力とは関節にかかるすべての力を合わせたものになるため、

 

120㎏+体重の40㎏で160㎏もの力が関節に加わります。

 

 

これを考えると、徒手抵抗であってもかなりの関節合力が加わっていることがおわかりになるかと思います。

 

実際筋は主動作筋単独で働くことはなく、必ず共同収縮系によって拮抗筋も遠心性に作用しています。

 

そのためさらに大きな力が関節に加わるということになります。

 

関節に対する圧縮力が増すということは、距骨に対しても同様に強い圧縮力が加わることになります。

 

ただでさえ栄養が行きにくくなっているわけですから、そこで筋トレなんてしたら大変です。

 

距骨の壊死を起こすリスクがかなり高くなります。

 

そういった影響もあるためか、距骨骨折では複合性局所疼痛症候群(CRPS:complex regional pain syndrome)を引き起こしやすいようです。

 

なので現在は徒手抵抗による筋トレは実施していません。

 

そして全荷重になっても、すぐには爪先立ちによる下腿三頭筋の筋トレは行わないつもりです。

 

 

 

そんなことを考えると「筋トレして筋力をつけることで関節を守る」ってよく言われますが、バイオメカニクス的には大きな間違えだなあなんて思います。

 

 

それではまた!!

コリハスタッフ 山本理恵子